成田ゆめ牧場 まきば線
2024年5月4日更新
ここでは、成田ゆめ牧場を走る「まきば線」をご紹介します。 今後も訪問して、もっと写真を撮っていこうと思います。 実はこれ以外にも2度訪れて写真を撮ったはずなのですが、画像が見つかりません・・・・ こちらの管理・運転は、羅須地人鉄道協会が行っております。 協会の皆様のご苦労には本当に頭が下がります。 なおここ数年上記のホームページの更新がなされていない?ようで、Twitterで「羅須地人鉄道協会まきば線の中の人」のつぶやきが、公式ではないらしいですが最新で濃い内容です。 羅須地人鉄道協会には現職のJRの保線マンがいて、一部区間は軽便鉄道なのに総武本線並みの高規格となっています。運河良ければ保線風景も見ることが出来ます。また7号機以後は協会職員が機関車を製作しており、高い技術力を誇ります。ボイラー2級をお持ちの方も複数おられます。 最近は会員に若い方も増えてきており、女性も機関車を運転しています。 これからも長く、頑張ってもらいたいと思っています。 <SL> 現在、SLは以下の8機の布陣です。 ●1号機 製造メーカーは不明。ドコ―ビルタイプの蒸気機関車。かつて糸魚川の東洋活性白土専用線の1号機として活躍していた。2003年に羅須地人鉄道協会にやってきて、2004年からレストアを開始。ボイラーを新造し、2023年秋に奇跡の復活を遂げた。 ●3号機 1936年楠木製作所製3.5トン蒸気機関車。台湾の元基隆炭鉱鉄道で活躍していたが、1971年に日本へ戻り、糸魚川の東洋活性白土専用線に入線。1997年にレストアを経て復活し、まきば線の中心的存在。使用圧力6気圧。2014年にボイラーを損傷し、2016年にボイラーを交換した。動輪新製、台枠補強、水タンク新製をはじめ徹底的なレストアを進め、2021年9月現在作業は大詰めを迎え、2022年に営業運転に復帰した。 ●6号機 3号機と同型で、日本の楠木製作所製。台湾の元基隆炭鉱鉄道で活躍していたが、1978年に日本へ戻り、糸魚川の東洋活性白土専用線に入線。2000年にレストアを経て復活した。まきば線の主力機関車として活躍中。2021年まではこの機関車が営業運転される確率が一番高かったが、最近は不調で出番が少ない。 ●7号機ジンジャー号。 2016年より製造開始し、2018年に落成した羅須地人鉄道協会製2.1トン蒸気機関車。マフポッター号以来3両目の羅須地人鉄道協会製蒸気機関車。灯油焚き、軸動ポンプ給水。約120年前に日本に輸入された「亀の子ポーター」をもとにデザインされた。まきば線の主力機関車として活躍中。また池袋駅前やお台場のイベントで出張運転も行った。 ●8号機バンビーノ号 2020年羅須地人鉄道協会製3トン蒸気機関車。2021年に足回り等を変更し、その後屋根も追加。まきば線の主力機関車として活躍中。 ●9号機 2021年羅須地人鉄道協会製3トンの黒い蒸気機関車。3軸の動輪と5つのシリンダーを持つ。右側の水タンク上には給水用のウォーシントンポンプ搭載。スチームドームにはこのポンプ用のホースも搭載している。2021年秋より試運転を繰り返し、2022年より営業運転に投入されたが、2022/8から富里市の「末廣農場」にて展示された。ここでボイラーにいたずらされたため、ボイラーを交換。筐体も改造し、2023年秋に姿を変えて復活した。 ●11号機マフ・ポッター号 1983年羅須地人鉄道協会製1.6トン圧縮空気機関車。使用圧力10気圧と高出力。2018年にボイラーに不具合が発生して一旦退役したが、翌年エアタンクを搭載して圧縮空気機関車として復活し、運転も再開されているが、出番は少ない。小型軽量の特徴を生かして2015年末には池袋駅前でも展示走行を行った。他にも小田急花鳥山脈、東京ビッグサイト、NHKのスタジオでも走行している。 ●12号機インジャン・ジョー号(休車中) 1981年羅須地人鉄道協会が初めて製造した2トン蒸気機関車。薪焚き縦型ボイラー。使用圧力5気圧だが、羅須地人鉄道協会によれば軽量かつボギー車ということが幸いし、線路状態が悪くても安定した走行ができるとのこと。劣化が進んだため、2019年よりレストア中。だいぶ修復が進んだ。早期の復活を期待したい。 一時期だけまきば線にて運用された機関車もあります。 ●2号機(糸魚川市所有・糸魚川駅にて展示中) 1956年協三工業製6トン蒸気機関車。元東洋活性白土専用線の2号機として活躍していた。 2007年「鉄道博覧会」での展示に向け、外装レストアのため短期間まきば線入線。わずか9日間まきば線で活躍した。展示終了後は、糸魚川市に戻り、2020年には再び外装レストアされ、現在は糸魚川駅構内にて展示されている。 <DL> 現在、DLは以下の6機の布陣です。 ●4号機(休車中) 加藤製作所製3トンディーゼル機関車。台枠とラジエーターのみゆめ牧場に置いてある。クラの中で寝ている。 ●5号機 加藤製作所製4トンディーゼル機関車。1977年に糸魚川入線。ブレーキ弁の装備がないので基本的に営業列車の先頭に立つことはできない。工事列車牽引や入れ換えに大活躍中。エンジンカバーがないため、マニアに大受けである。 ●13号機(休車中) 1965年酒井工作所製5トンディーゼル機関車。もともと508mmゲージだったが、まきば線入線にあたり610mmに改軌。搭載すべきエンジンがないため動けない。クラの中でずっと寝ている。 ●101号機(休車中) 1966年酒井重工業製。立山砂防軌道で使われていたが、1983年に羅須地人鉄道協会へ。長くまきば線で走っていたが、外装レストアは完了したものの、エンジン不良のため動態復活できないまま現在に至る。 ●102号機 1966年酒井工作所製5トンディーゼル機関車。101号機と経歴は一緒。1995年にまきば線に搬入後整備を受け、現在ではゆめ牧場開園日の運行に使用されている。排気量約6,000cc。 ●103号機 1966年酒井工作所製5トンディーゼル機関車。101号機と経歴はほぼ一緒だが、トルクコンバーターを搭載する。バッテリーの位置でこの機関車だとわかる。現在では予備機的存在で、たまにゆめ牧場開園日の運行に使用されている。 通常はDL102号機牽引でトロッコが運転されていますが、年に数回予告の上SLが運転されます。上記リンクからご確認ください。 成田ゆめ牧場は駐車場も広いですが、入園料が高いのが玉に瑕です!(JAF割引有り) 2023年度より年間パスポートも廃止され、まきば線の駅前のレストランガラスハウスも閉店し、寂しい状況です。 しかし、あの有名な松木作踏切、重田踏切も近いため、土曜日であれば鹿島貨物と合わせて効率良く撮影されるのも良いでしょう。(日曜日は鹿島貨物は運休) 私は最近は滑河駅から無料送迎バスで行っています。成田駅からも無料送迎バスが出ています。 <客車> 現在、客車は以下の車両が在籍しています。 ●フラットカー1501・1502 羅須地人鉄道協会で製造。貫通エアブレーキを備える。 実はチキのようなフラットカーであり、貨車として資材運搬も行う。 1501は2016年に屋根が設置され(外すこともできる)、雨天時でも問題無く運行している。 ●ホハ2、ホハ5 井笠客車。大正2年製造。井笠鉄道→西武山口線→レストランポッポという経歴を経て、1999年にまきば線に入線。徹底したレストアを行い、ホハ5は2020年より運行開始。ホハ2もレストア中。ホハの運転は夕刻ライトアップ等(晴天時)に行われる。 ●立山人車 かつて立山砂防工事軌道で使用されていた。屋根付きで、座席更新とサスペンションを追加の上、2015年まで客車運用されていた。しかしその後も来賓対応や出張運転で活躍中。 ●簡易客車"REICHEL" 下で説明する0.5立方メーターのナベトロを改造して作った定員4名の簡易客車。出張運転や試運転で活躍している。 ●寝台車51 貨車のような、定員2名の2段式寝台車。コバ号と呼ばれている。ごく稀に営業列車に連結されることがある。 <貨車> ●立山トロ 元立山砂防工事軌道の1トン積トロッコ。1983年と2001年にまきば線に投入され、現在20両以上が稼働中。人車としての使用実績もある。 ●ナベトロ 容積1立方メーターのナベトロ。茨城県の建設会社から5両がやってきた。ベアリング軸受けのため、土砂を満載しても人力で動かせる。移動露天風呂としても利用されているらしい。 ●ナベトロ 容量0.5立方メーターのナベトロ。東京都の浄水場で使用されていたものを譲り受けた。2019年に1両が簡易客車に改造され、現在では1両のみが残る。 ●土連車「ヤンマー」 8輪の工事用車両。まきば線の土木作業でも活躍する。荷台がダンプするためバラスト散布にも使えるが、ナベトロの方が手軽なため使用実績が少ない。 ●除雪車ラキ1 頸城鉄道→糸魚川→まきば線と経歴を持つ。動かす際は「ほんまきば」駅ホームを一部撤去する必要がある。 まだまだ他にもあるらしいです。 他にも信号機、使い古しのボイラー、車庫前駅の画像などもあります。 今後は11、12、13、101号機の動く姿や、SL3重連、DL+SL、工臨を撮ってみたいものです。 2023年12月17日に、羅須地人鉄道協会50周年記念として「まきば線まつり」が実施され、史上最大の煙が上がりました。その模様をご紹介します。リンク先をご覧ください。 |
2023年12月17日(日)まきば線まつり | |
羅須地人鉄道協会50周年記念で、まきば線まつりが開かれました。動く車両は全部動かす!という予告のもと、1号機が奇跡の復活を遂げ、また来年から関水金属の埼玉工場で走る羅須地人鉄道協会製造のOSCARが最初で最後のまきば線走行を行いました。そして最後にはなんと8重連での運転も実現!協会の方たちがやりたい放題やってくださったということで、感謝しかありません。それでは場面、車両毎に紹介してまいります。 |
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機関区にて | |
復活した1号機にはヘッドマークが取り付けられ、その隣になんと11号機が並んだ! | こんな形でカマが並ぶことも少ない。左から3号機、103号機、7号機、8号機。 |
今回残念ながら間に合わなかった4号機、ホハ1、13号機。いつか復活するのを楽しみに待っている。 | 普段は絶対見れない、5号機とナベトロ。 |
7号機と9号機と11号機。9号機は改造されて顔つきが変わった。 | 103号機と101号機。101号機は久しぶりに青空の下に出て来た。 |
最初これで走るのか?と思った。 | ここも線路が敷き直されている。 |
まつりの開始 | |
スピーダーによる祭り開始宣言!これが一番速度が速かった!(笑) | |
パレード | |
最後のパレードと重複するので一部だけだが、3号機+6号機。8号機+11号機。そしてなんと9号機+12号機で、12号機が本線上に出たのはいつ以来だろうか。まだ自走出来ないが、かなり完成は近いらしい。嬉しかった。そしてパレードのラストは、2024年から関水金属埼玉工場で走るOSCAR。羅須地人鉄道協会製造。これのお披露目運転もあった。リースがつき、男性と女性乗務員による運転で、結婚式かと思った(笑) | |
102号機+通常客車 | |
お祭り中にも、通常編成の102号機+1501+1502が運転された。ヘッドライト点灯で運転されたところが特筆される。 | |
OSCAR+遊覧客車 | |
OSCAR+遊覧客車も1周運転された。関水金属での活躍を祈りたい。 | |
7号機+8号機+1501+1502 | |
機関車がDL102号機から7号機+8号機の重連に差し替えられ、一般客を乗せて走行した。 | |
1号機+ホハ5 | |
今回のまつりでの大目玉がこれだろう!長年の眠りから復活した1号機+ホハ5。結構似合うと思う。これからもこの組み合わせには期待したい。 | |
3号機+6号機+立山人車+谷トロ(客扱い)+51号寝台車 | |
こちらは機関車より立山人車、谷トロ(客扱い)、51号寝台車が滅多に走らないので注目された。今後はたまにはSL運転の日に連結して走らせてもらいたいものだ。 | |
102号機+103号機+101号機(ムド)+立山トロ | |
DLの3重連(3両目はムド)が走った。DLの重連すら普段聞かないので、これはすごかった。 | |
ラキ1+9号機 | |
なんと頸城鉄道のラッセル車ラキ1も動きました!9号機が押して1周。これは感動でしたね。 | |
YANMAR | |
なんとYANMARも走り、荷台を上下させてくれました。願わくばヘッドライトを点灯して運転して欲しかったですが、これも感動モノでした。 | |
5号機+ナベトロ | |
ブレーキがないため通常本線を走れない5号機が、ナベトロ5両を牽引して走行。空ではあったが、初めて撮影することが出来た。 | |
怒濤の8重連!OSCAR+3号機+6号機+7号機+8号機+11号機+9号機+1号機+ホハ5 | |
うひょー!いいんですか?の、禁断?の8重連が実現した。OSCAR+3号機+6号機+7号機+8号機+11号機+9号機+1号機+ホハ5という、まきば線史上最大の長大編成。しかし考えればこれだけ機関士がたくさんいらっしゃるということ。素晴らしい! | |
パレードと終了宣言 | |
当日活躍した機関車が駅で切り離されて、機関庫へ帰って行った。残念ながら橋の上だけ11号機の自走があったようで、撮れず残念。最後にスピーダーが終了を告げて、まつりは終わった。 |