鹿島鉄道線(営業終了)

2007年3月11日 更新

 関東鉄道の子会社として鹿島鉄道線が運営されていましたが、赤字が続き2007年3月31日をもって廃止となりました。廃止直前に取材しました。

 鹿島鉄道線は、石岡〜鉾田27.2kmを結び、全17駅ありました。
 車両は全て単行運転できる両運転台車で、KR-500形(4両)、キハ714、キハ430(未撮影、2両)、キハ600(2両)があった。ディーゼル機関車としてはDD902形があったが、廃線前に日本製鋼室蘭製作所に売却された。
キハ601 キハ714
キハ601 キハ714
 キハ601。国鉄キハ07形のうち、キハ42503, 42504の2両を関東鉄道が近代化改造してキハ601, 602とした。70〜71年営業運転され、日本国内の気動車としては最長記録を樹立した。
 キハ42032、42036として1935〜1937年にこの世に生を受け、1951〜1952年に新小岩工場でディーゼル機関に換装してキハ42500形42538, 42531に改造。1957年にキハ07形に改称され0729, 0732となった。廃車後鹿島参宮鉄道(関東鉄道の前身)が譲受して使用開始。1972〜1975年に近代化改造を受けてキハ600形601, 602となった。その後も各種改造が施され、長く使用された。
(石岡)
 キハ714。1953年新潟鐵工所で製作され、元夕張鉄道のキハ251であった。1976年に夕張鉄道廃止で導入し、ロングシート化や冷房化を行って長く運用された。ワンマン化改造は行われなかった。
(石岡南台)
KR500(503+501) ヘッドマーク
KR500形 惜別HM
 KR500形。前が503で後ろが501。鹿島鉄道線の主力車両で1989〜1992年に4両が在籍した。16m級の軽快気動車で、新製時から冷房車であった。
(石岡機関区)
★ KR503。石岡にて。こちら
 1979年に関東鉄道から分離された鉾田線を継承して営業を開始した。航空自衛隊百里基地への航空燃料貨物輸送の収入で成り立っていたが、2001年8月に中止となって経営が悪化。2002年4月に貨物営業は廃止。親会社による経営支援と沿線自治体と茨城県による公的支援が5年行われたが、2005年のつくばエクスプレスの開業で親会社も減収となって経営支援を打ち切られ、廃止となった。