箱根登山鉄道

2021年2月14日 更新


 箱根登山鉄道は、小田原と強羅を結ぶ鉄道線と、強羅と早雲山を結ぶ鋼索線がある。後者は「箱根登山ケーブルカー」と呼ばれている。

 私が子供の頃は、小田原〜箱根湯本は3線軌条となっており、狭軌の小田急の電車が箱根湯本まで乗り入れていて、標準軌の箱根登山鉄道の車両との入れ替えなども見ることができた。しかし2000年に箱根登山鉄道車両の小田原への運転が朝晩だけとなり、2006年に小田原〜箱根湯本の運転は全て小田急車となった。そのため車庫がある入生田〜箱根湯本以外は標準軌の線路が撤去されてしまい、3線軌条はこの1区間しか見ることができない。
 最高速度は小田原〜箱根湯本が55km/h、箱根湯本〜強羅が40km/hで、途中出山信号場、大平台駅、上大平台信号場の3箇所でスイッチバックするのも特徴である。

 若い頃に1000形をフィルムで撮影した記憶があるのだが、見つからないのでいずれ1日撮影を行い、画像を揃える予定である。

モハ1形
 1919年の開業時に7両がチキ1形として製造された。1950年に車体を鋼体化し、複電圧化改造も行ってモハ1形と変更された。車両番号は100を加算した。現在は104+106が使用されている。

モハ2形
 1927年に登場。1985年にガルダン駆動方式に改造された。108, 109の2両が在籍し、2両で2連として運転したり、モハ1形の増結車としても使われる。

1000形
 1981年に登場。2編成が活躍中。ガルダン駆動方式で、「ベルニナ号」の愛称で親しまれている。1984年に製造された編成は「ベルニナU」という愛称がついている。2004年に2000形サン・モリッツ号の中間車を連結して3連に増強され、冷房の搭載と扉間はボックスシートに変更された。現在はクモハ1000+モハ2200+クモハ1000という編成である。

2000形
 1989年に登場。「サン・モリッツ号」の愛称で親しまれている。1991年に2連1編成が、1993年に中間車2両を増備して3連2編成となり、1997年に3連1編成が増備された。その後2004年に中間車2両がベルニナ号に組み込まれたため、現在は2連2本と3連1本が運転されている。3連はクモハ2000+モハ2200+クモハ2000という編成になる。現在は氷河特急塗装となっている。

3000形
 2014年に登場。単行で4両が「アレグラ号」の愛称で親しまれ、活躍している。小田急ロマンスカーVSE, MSEのデザインを担当した阿部憲明氏がデザインした。大きな窓と展望室が特徴。VVVFインバータ制御を採用し、閑散期には2両連結して2連に、繁忙期にはサン・モリッツ号に増結して3連になる。1連2本が運用されている。

●3100形
 2017年に1編成が登場。3000形同様「アレグラ号」の愛称である。3000形の2連という感じだが、連結器付近の窓が床まで延長され、天下の険を眺めることができる。また車両前面のスカートにライトが設置されて、急カーブでの視認性が向上した。

モニ1形
 1975年に登場した保守用無蓋貨物電車。オレンジ色で、いのししのイラストが描かれている。原則日中は強羅駅に留置されている。

ケーブルカー
 1995年に登場し、日本発の冷房搭載ケーブルカーとなった。2両編成で車内が階段状になっており、車両間を行き来できる。

 記事を加筆しました。

乗務員仕業表 入生田車庫
 乗務員の仕業表。金土14-15仕業。  入生田の車庫。2編成しか入らない?
箱根湯本 大平台
 箱根湯本で正面にこの看板が見える。  大平台駅で見つけた看板。結構強烈。登山電車の前面ガラスを拭いて欲しいなぁ。
  
モハ1形
103 104
箱根登山103 箱根登山104
 103。スイッチバックが箱根登山線の特徴である。103+107で編成を組む。
(大平台)
★ 103。箱根湯本にて。こちら
※2019/7に引退しました。長年の御活躍に感謝します。
 104。次回は沿線で待ち構えて撮影したい。104+106で編成を組む。
(宮ノ下)
107   
箱根登山107
 107。107+103で編成を組む。小田原〜入生田に箱根登山車が運転されなくなりました。入生田の車庫で佇む107。
(入生田)
※2019/7に引退しました。長年の御活躍に感謝します。
 
モハ2形
108 109
箱根登山108 箱根登山109
 108。2008年に撮影した際は金太郎塗装に変更されていた。今は元に戻っている。
(強羅)
★ 108。赤塗装に戻った。小涌谷にて。こちら
 109。この日は入生田の車庫で最新鋭3001と一緒にお休みだった。
(入生田)
110  
箱根登山110  110.2016年9月現在金太郎塗装に変更されていた。2017/2に引退予定。
(小涌谷)
※2017/2に引退しました。長年の御活躍に感謝します。
1000形
箱根登山1002 箱根登山1004
 1002。この写真を撮った箱根湯本行の後入生田へ回送された。1002+2201+1001という3連である。
(塔ノ沢)
★ 1002。入生田にて休憩中。こちら
 1004。1002とは塗装が異なる。1004+2202+1003という3連である。
(小涌谷)
★ 1004。仙人台信号所にて。こちら
2000形
箱根登山2001 箱根登山2003
 2001F2001。2連。この日は2001-2002+3001という編成であった。
(強羅)
 2003F2003。2連。この日は2003-2004+3002という編成であった。
(箱根湯本)
箱根登山2006 箱根登山2001運転台
 2005F2006。3連。2006+2203+2005という3連である。
(大平台)
★ 2006。小涌谷にて。こちら
 非常に開放感のある2001の運転台。ツーレバー方式で、左側のレバーに抑速ブレーキが装備されている。
箱根登山2001運転台
 トンネル内を走る2001の運転席。  
3000形
箱根登山3001 箱根登山3002
 3001。入生田から入線してきた。
(箱根湯本)
 3001。大平台にて。こちら
 3002。
(強羅)
箱根登山3001運転席 箱根登山3001運転席
 2000形以上にすっきりした3000形の運転席。  天井までガラスである。遮光幕は横引きのカーテンである。
箱根登山3001運転席
 車内は間接照明に加えてドア上にはLCDもあり、このように隣の車両の行き先表示→ヘッドライトも見える。  
モニ1形
箱根登山モニ1形 箱根登山モニ1形
 モニ1形。工事用車両。
(強羅)
 運転席付近に猪のイラストが書いてあった。
ケーブルカー
箱根登山モニ1形
 強羅と早雲山を結ぶケーブルカー。209mを登る。