富士急行線

2021年2月14日 更新

 富士急行線は、富士急が運営する鉄道路線である。
 JR中央線大月駅(標高358m)から富士山駅までの大月線と、富士山駅から河口湖駅(標高857m)を結ぶ河口湖線がある。基本的にこの両線を直通する列車がメインであるが、一部は区間運転したり、JR中央線との直通列車も設定されている。
 最急40‰勾配と、半径200m前後の急曲線が小刻みに連続する。
 ATS-SNが使用されている。最高速度は聞いた話では60km/hだそうだ。

 1900年に併用軌道でスタートしたが、1929年に線用軌道を完成させて電化し、現在の姿となった。
●運行形態
(1) 特急 「富士山ビュー特急」
 平日2往復(金曜日及び休日前の平日は3往復)、土休日3往復、8500形を使用して運転されている。
 大月駅で中央線特急との接続を図っている。
(2) 特急「フジサン特急」
 平日3往復、土休日3往復(土曜日と翌日が休日の場合は4往復)、8000形を使用して運転されている。
 大月駅で中央線特急との接続を図っている。
 なお、後述の6000形が特急で代走することがある。
(3) 快速「富士登山電車」
 1200形(元京王5000形)を改装した観光用列車で、2010年3月より全車着席券車両と快速として運転。休日を除く木曜日(と点検日)は他の車両を使用し、全車自由席の快速として運転される。
(4) 普通
 夜1往復大月〜東桂の区間運転がある。一部上大月駅を通過する。禾生駅はホーム長が3両分しかなく、4両編成の場合最後尾1両はドア扱いをしない。
 1000形(元京王5000形、2連)1編成、1200形(元京王5000形、2連)5編成、5000形(自社開発車両、2連)1編成、6000形(元JR東日本205系、3連)4編成で運転される。なお1000形と1200形は2編成繋いで4連で運転されることがある。
(5) JR中央線直通列車
 日中211系で高尾へ1往復、早朝上りと夜間下りにE233系が東京へ1往復運転される。
 他には土休日を中心に、新宿からホリデー快速富士山号、山梨富士号が運転される。小山や千葉発着のこともある。豊田車両センター189系6連が使用されるため、4〜6号車はドア扱いをしない。
 また、成田エクスプレス1往復が乗り入れる日もある。

 富士急行線の車両を紹介します。

1000形1200形
 1993年に登場。1000系は京王時代のロングシートを存置しているが、入線時に転換式セミクロスシートに改造されたのが1200形である。台車はメトロ3000系の廃車発生品を使用している。
 現在の稼働状況は以下のとおりである。なお1205Fのデザインは、JR九州の特急車両デザインでお馴染み水戸岡鋭治氏によるものである。廃車により数を減らしつつある。
←富士山  大月・河口湖→
1001-1101 京王5000系塗装(リバイバルカラー第2弾)、集中式冷房
1002-1102 2013/1廃車、分散式冷房
1201-1301 2代目マッターホルン号
1202-1302 旧標準色、集中式冷房
1203-1303 2012/3廃車、集中式冷房
1205-1305 富士登山電車、集中式冷房
1206-1306 集中式冷房
1207-1307 2013/2廃車、分散式冷房
1208-1308 2011/12廃車、集中式冷房

2000形(全廃)
 2001年9月に運転開始。外装は白を基調とし、富士山をモチーフとしたキャラクターが描かれている。元パノラマエクスプレスアルプスの165系であり、数少ない165系の残存車である。
←富士山 大月・河口湖→
クロ2001(クロ165-3)+モロ2101(モロ164-803)+クモロ2201(クモロ165-3)
 2002号編成もあったが、残念ながら2014/2に廃車になり、2001号編成も2016/2/7に引退した。

5000形
 1975年に廃車事故補充用として2連1編成のみが製造された、富士急行最後の自社発注車両である。1976年に鉄道友の会ローレル賞を受賞。
 モハ5001+モハ5002というユニットで、抑速発電制動を装備している。
 現在はトーマスランド塗装が施されている。

6000系
 2012年に運転開始。元JR東日本の205系。1000系の一部を置き換えた。デザインは1205F同様水戸岡鋭治氏が担当。つり革や床材に木材を多用している。耐寒耐雪装備も追加された。
←富士山 大月・河口湖→
・クモハ6001(モハ205-6)+モハ6101(モハ204-6)+クハ6051(クハ204-2) 2段式窓
 ※元ケヨ25編成
・クモハ6002(モハ205-9)+モハ6102(モハ204-9)+クハ6052(クハ204-3)
 ※元ケヨ26編成
・クモハ6003(モハ205-12)+モハ6103(モハ204-12)+クハ6053(クハ204-4)
 ※元ケヨ27編成
・クモハ6501(モハ205-11)+モハ6601(モハ204-33)+クハ6551(クハ204-11) 一段下降式窓
 ※元ケヨ22編成
・クモハ6502(モハ205-287)+モハ6601(モハ204-287)+クハ6551(クハ204-107) 一段下降式窓
 ※元ウラ107編成
・クモハ6701(モハ205-3005)+モハ6601(モハ204-3005)+クハ6551(クハ204-3005) 一段下降式窓
 ※元ハエ85編成
・クモハ6702(モハ205-3001)+モハ6601(モハ204-3001)+クハ6551(クハ204-3001) 一段下降式窓
 ※元ハエ81編成

8000系
 2014/7から運転開始。元小田急20000系RSE車。7両のうち1・6・7号車を使って3連に組成。2000形同様フジサンキャラクターが描かれている。1号車は追加料金が必要な定員制の展望車両。

●8500系
 2016/4から運転開始。元JR東海371系。特別車両1号車は指定席で、土休日はスイーツプランも設定される。1205Fに続いて水戸岡鋭治氏がデザインを担当した。

モ1形
 河口湖駅前に静態保存されています。富士山麓鉄道→上田電鉄と活躍し、その後再び富士急行が譲受しました。

●ホキ800形
 ホキ801が在籍しています。使用されていないようです。

●スハネフ14-20
 下吉田駅に留置されています。「富士」「特急富士|西鹿児島」と表示されています。

JR115系
 レギュラーで高尾〜河口湖に1往復の設定がありましたが、長野211系と交代しました。

JRE233系
 早朝の上りと夜間の下りに設定がありますが、臨時快速に投入されていたのを撮影しました。

JR189系
 「ホリデー快速富士山1号」「ホリデー快速山梨富士号」に豊田車両センターの189系M50(あずさ色)、M51、M52(国鉄色)のいずれかが充当されます。

JRE259系
 2014/7〜2014/11に、土休日に成田エクスプレス1往復が河口湖まで延長運転されました。好評だったようです。2015年度も設定されていましたが、現在は設定されていません。

JR485系宴
 団臨で撮影しました。

河口湖駅構内
 多数の車両が留置してありました。紹介します。

 記事を更新しました。
1000形
1001  1001F1101。元京王5000系。最近になって富士山麓色から京王5000形塗装に戻され、車番も元の番号5863になっている。
(河口湖)
1200形
1201F 1202F
1301 1302
 1201F1301。元京王5000系。2代目マッターホルン塗装になった。
(三つ峠)
 1202F1302。富士山麓色。大月駅に留置されていた。
(大月)
※2020/10に引退しました。これまでの御活躍に感謝します。
1205F 1206F
1305 1305
 1205F1305。初代マッターホルン塗装だったが、水戸岡鋭治氏によって外装、内装がデザインされて、富士登山電車として生まれ変わった。
(三つ峠〜寿)
★ 寿〜三つ峠にて。こちら
★ 河口湖にて。こちら
 1206F1306。現在の富士急塗装。
(対向列車より)
※2018/3に引退し、岳南鉄道に譲渡されました。
2000形
2001 2201
 クモロ2001。元JR東日本165系パノラマエクスプレスアルプス。展望車両は健在。抑速ブレーキを備える。
(寿〜三つ峠)
★ 三つ峠〜寿にて。こちら
※2016/2/7に引退しました。
 クハ2201。165系時代の面影を強く残している。富士山をバックに大月へ向かう。
(寿〜三つ峠)
★ 寿〜三つ峠にて。その1 その2 その3
5000形
5001  5001。富士急に唯一残る自社発注車両。抑速ブレーキを備える。
(寿〜三つ峠)
★ 寿〜三つ峠にて。その1 その2 その3
6000系
6001F 6002F
6052
 6001F。元JR東日本205系先行投入車。元ケヨ25編成。(未撮影)  6002F6052。元JR東日本205系先行投入車。元ケヨ26編成。6002側とは違うヘッドマークを取り付けている。こちらは元の205系と同じ乗務員室の仕切である。
(寿〜三つ峠)
★ 6002。ヤマノススメヘッドマークを取り付けて運転中。よく写真を見て欲しいが、このクモハの運転席は改造取付のため、乗務員室と客室の仕切の形状が異なる。富士山にて。その1 その2
★ 6052。対向車内より。こちら
★ 6052。富士山にて。こちら
6003F
6053  6003F6053。元JR東日本先行投入車。元ケヨ27編成。パーミル会ヘッドマークを取り付けて運転中。
(寿〜三つ峠)
★ 寿〜三つ峠にて。こちら
★ 河口湖にて。こちら
6501F 6502F
6551
 6501F6551。元JR東日本205系山手線用量産車ケヨ22編成。側面が富士急唯一の一段下降式である。何とフジサン特急代走で運用されていた。「特急|大月」表示がレア。
(寿〜三つ峠)
★ 6501。河口湖にて。こちら
★ 6551。寿〜三つ峠にて。こちら
 6502F。元JR東日本205系京浜東北線用量産車ウラ107編成。(未撮影)
6701F 6702F
 6701F。元JR東日本205系八高線用改造車ハエ85編成。(未撮影)  6701F。元JR東日本205系八高線用改造車ハエ81編成。(未撮影)
8000系
8001 8051
 8001。元小田急20000系RSE車。1・6・7号車の3両で組成。
(富士山)
 8051。元7号車。こちらの展望席は指定席である。
(富士山)
★ 河口湖にて。こちら
8051
 ついにRSEに初乗車!展望席をゲットできました。 (工事中)
モ1形
モ1形 モ1形
 富士山麓鉄道時代のモ1形が河口湖駅前に飾ってあった。次回は中を覗いてみたい。
(河口湖)
 午前中に来ないと陽が当たらないかな?
(河口湖)
JR 115系 JR E233系
豊田車両センター115系M3編成 豊田車両センターE233系青670編成
 4542M高尾行に運用された豊田車両センター115系M3編成。
(寿〜三つ峠)
 予想外のビックリ登場!9573Mに豊田車両センターE233系青670編成が充当された。昼間E233系6連が充当されるとは思わず、更に青梅・五日市線用の車両が来るとは思わなかった。
(三つ峠〜寿)
JR 189系 JR E259系
豊田車両センター189系M50編成 鎌倉車両センターE259系Ne010編成
 快速ホリデー快速富士山1号に充当された、豊田車両センターM50編成。ギリギリ富士山が見えた。
(三つ峠〜寿)
 2014/7〜2014/11までの土休日、成田エクスプレスが1往復河口湖へ延長運転された。残念ながら今は設定がない。
(三つ峠〜寿)
★ 三つ峠〜寿にて。こちら
★ 富士山にて。その1 その2
485系 宴 次は何?
小山車両センター485系宴
 2014/11/3、小山車両センター「宴」が河口湖へ入線。
(三つ峠〜寿)
2015年にまた行きたいです。
富士山を望む
富士山 富士山
 往路115系の運転席越しに見えた富士山。  復路河口湖駅から見た富士山。こちらは雪がない。
河口湖駅
河口湖駅 河口湖駅
 山梨の山奥の出来事とは思えません。左からE259系、宴、E233系(青編成)、189系M50編成。  太陽をいっぱいに浴びて、夕方の走行に備えます。
河口湖駅 河口湖駅
 ここでE233系と189系が揃うというのが面白いですね。平常富士急にはE233系は4連H編成が来ますから、青6連というのは珍しいでしょう。  かつてのライバルが並びました。189系M50編成と元京王5863。
河口湖駅 河口湖駅
 6000系の部品取り用でしょうか?モハ205-10+モハ204-10。  奥多摩かな?と思えるカットです。
河口湖駅 河口湖駅
 何も調べないで来て、ここでJTに出会えるとは思いませんでした。  N'EXはホームからはみ出してしまいます。