銚子電気鉄道

2017年8月13日 更新

 1913年に開業。かつては醤油の貨物輸送も行っていたり、国鉄から乗り入れがあった時期もあったが、現在では線内を往復する電車のみ運行。銚子〜外川を最高速度40km./h、19分で走る。途中笠上黒生で交換し、タブレットを使用している。

 ネーミングライツにより、現在各駅に愛称がついているので説明する。
★銚子 powered by goo
 NTTレゾナンド(株)が命名権を持つ。JR線と接続する。近所にはヤマサ醤油工場があり、かつては工場内に線路が引き込まれていて、鉄道で醤油を輸送していた。
★パールショップともえ 仲ノ町
 (株)カクタが命名権を持つ。銚子電鉄の本社、車庫がある。
★金太郎ホーム 観音
 (株)金太郎ホームが命名権を持つ。観音駅はかつてはたい焼きの販売で有名だったが、施設の老朽化で現在は犬吠駅で販売している。
★上り調子 本調子 京葉藤和薬品 本銚子(もとちょうし)
 (株)京葉藤和薬品が命名権を持つ。ホーム脇のアジサイが見事で、シーズンになると多くのカメラマンが訪れる。
★髪毛黒生 笠上黒生
 上下の交換ができる駅。(株)メソケアプラスが命名権を持つ。本物の昆布を使った入場券が売られたことがある。
★三ッ星お米マイスター 根元商店 西海鹿島
 (有)根元商店が命名権を持つ。銚子電鉄ぬれ煎餅の生地を製造している。
★とっぱずれ 海鹿島
 (株)藤工務所が命名権を持つ。銚子電鉄の鉄道工事を担当している。海鹿島とあるが、島ではない。
★ロズウェル 君ヶ浜
 (株)MIST solutionが命名権を持つ。浜まで歩いて5分ぐらい。
★OTS犬吠埼温泉 犬吠
 たい焼きが販売され、駅前にイベント広場がある。灯台や地球の丸く見える展望館はここから歩く。Oneの「ワン」と「犬」を掛けているらしい。(株)沖縄ツーリストが命名権を持つ。
★ありがとう 外川
 (株)早稲田ハウスが命名権を持つ。終点なので「ありがとう」にしたらしい。

 現在運用中の車両は電車は3編成6両である。

●2000形 伊予鉄道モハ810形+クハ850形を譲り受けた。
 2001F(822+852)、2002F(823+853)

●3000形 伊予鉄道モハ710形+クハ750形を譲り受けた。
 3001F(713+763)

 他に801が外川に留置中(劣化が激しい)。1002が仲ノ町に留置中。

 他に休車だが電気機関車としてデキ3がいる。仲ノ町の車庫内を動くことはあるようだが、本線走行は多分もうないのでは?と言われているが、外川での目撃報告もありよくわからない。一度でもいいからヒューゲルを上げている姿を見たい。

 2014年にユ101澪つくし号が廃車、2015年1月10日をもって1002Fが、2016年2月28日をもって1001Fが運用離脱した。海が近いため、車両の老朽化が激しいという事実がある。
 また2002Fも事故で1年ほど休車となり、1002Fが引退して1001F2001Fが休み無く運用されるという異常事態であったが、3月に2002F旧塗装で復活した。2001Fも旧塗装となり、人気を集めている。

 木の架線柱などで風情もあり人気があったが、経営悪化で存続の危機に立たされた上に、車両や施設の老朽化で国交省から指導され、最近架線柱のコンクリート化が進行中。また2010年に700形701702と800形801が廃車となり、701、702はポッポの丘に飾られた。801は外川に留置されており、伊予鉄道から購入した800系2両編成2本が2000形として投入された。冷房装置があるが、変電所の電圧の関係で銚子と外川停車中だけ使用されている。走行中は動作しない。デハ301も2008年に廃車、解体されてしまった。

 2010/12のダイヤ改正で、一度は1時間2〜3本の運転となった。最近では濡れ煎餅などの販売も行っていて、また有志サポート、市立銚子高校による協力などで、経営状況は改善しつつあった。
 しかし東日本大震災の影響を受けて、また運転本数は減少。そして収入減により、この先の見通しはかなり暗い。
 2013年11月のダイヤ改正で、日中以後はほぼ60分間隔運転となり、ついに2編成稼働するのは平日朝のみとなった。しかしその後の改正で夕方の1時間2本運転が復活した。またお化け電車も好評。早く土休日の日中2運用が復活して欲しいものだ。

 有志のサポートも受けて、何とか走っている感じである。のんびり走る銚子電鉄だが、是非乗っていただきたいです。またぬれ煎餅やグッズも買ってください!

 画像を追加しました。
全車引退 700形701
デハ701 デハ701
 デハ701。1928年生まれ。近江鉄道の電動貨車として誕生し、1941年に鋼体化。1978年に譲渡された。
(仲ノ町)
 デハ701。2010年9月23日のさよなら運転で引退した。私は若い頃乗ったことがあるのだが、引退前には走っている姿を見ることはできなかった。
(仲ノ町)
700形702
デハ702 デハ702と2000形
 澪つくし号と同じような水色に塗装されたデハ702。2010年1月23日のさよなら運転で引退した。こちらも大昔乗った記憶はあるが、引退前には走っている姿を見ることは出来なかった。
(仲ノ町車庫、許可を得て撮影)
 引退前のデハ702と、伊予鉄道から海路輸送で銚子港で陸揚げ、笠上黒生に陸送されて入線した元京王2010形が並ぶ。
(仲ノ町車庫、許可を得て撮影)
全車引退 デハ800形801
デハ801 デハ801
 デハ801。2010年9月23日のさよなら運転で引退。1950年に製造されて伊予鉄道で活躍し、1985年に銚子電鉄にやってきた。
(仲ノ町)
 仲ノ町で佇むデハ801。これも残念ながら引退前には動いている姿を見ることはなかった。銚子側は前面非貫通。
(仲ノ町)
デハ800形801 デハ300形301
デハ801 デハ301
 デハ801。老朽化と保安装置の問題から引退となった。外川側は貫通扉があるが、固定されている。
(仲ノ町)
 デハ301は既にない。しかし、笠上黒生駅にこのような貼り紙があり、心の中では生き残っていた。
引退 1000形1001
デハ1001 デハ1001
 影がかかりド下手写真になってしまったが、銚子駅で出発を待つデハ1001。
(銚子)
 デハ1001には『桃太郎電鉄』シリーズ20周年記念のラッピングが施されている。
(銚子)
デハ1001 デハ1001
 デハ1001の運転台。東京メトロ3000形のものが流用されている。ワンマン運転が原則で、2両連結して運転する時には、各車両に運転士が乗る協調運転となる。  デハ1001の車内。椅子も桃太郎電鉄の絵が描かれている。乗務員室の仕切扉は外されており、運賃箱が引き出される。遮光幕は1枚閉まっている。エアコンはない。
デハ1001 デハ1001
 犬吠〜外川を走るデハ1001。畑の中を走る姿がよく似合う。  犬吠〜外川にて。側面強調の撮影。
デハ1001 デハ1001
 仲ノ町にて。外川へ向かう。  2012/6/24現在の1001の姿。何をしてるんだって?そりゃ塗り直しですよ。どうなるのでしょう?
(仲ノ町車庫)
デハ1001 デハ2046(1001)
 銀座線色に塗られた1001。
(仲ノ町)
 こちらも何と東京寄りは2040に改番されていた。仲ノ町の方向幕を初めて撮影した。
(仲ノ町)
デハ1001 デハ1001
 2015/1/10、2連運用開始を待つ1001。HMは「最後の共演」。
(仲ノ町)
 2015/1/10で引退する1002と重連で運用された1001。重連の場合両方の運転席に運転士が乗務し、重連総括運転となる。
(犬吠)
デハ1001 デハ1001
 交換を待つ1001+1002。
(笠上黒生)
 事故に遭って運用離脱中の2002Fと。
(仲ノ町)
引退 1000形1002
デハ1001-1002 デハ1002
 笠上黒生で交換するデハ1002(左)とデハ1001(右)編成。東京メトロ(元営団地下鉄)銀座線を走っていた2000形が譲渡された。タブレット交換を行っているのにも注目して欲しい。
(笠上黒生)
 デハ1002。漫画『鉄子の旅』原作者菊池直恵考案の特別塗装になっている。
(犬吠〜外川)
デハ1002 デハ1002
 犬吠〜外川にて。側面協調の撮影。  デハ1002。笠上黒生にて。
デハ1002 デハ1002
 誰もが驚いた!1002は丸ノ内線リバイバル塗装になって現れた。あじさいの咲く中を銚子へ向かう。
(本銚子)
 レトロな銚子の町がやけに似合う丸ノ内線塗装の1002。
(仲ノ町)
デハ1002 デハ1002
 2002編成と並ぶ1002。
(仲ノ町)
 外川へ向かう1002。
(仲ノ町)
デハ2040(1002) デハ2040(1002)
 何と2040に改番されていた。
(仲ノ町)
 2015/1/10、いよいよ1002(2040)はラストランとなった。仲ノ町の車庫から銚子へ回送される1002。銚子の有名な醤油会社「ヤマサ」のロゴがラストランを見守る。
(仲ノ町〜銚子)
デハ1002 デハ1002とJR車
 慣れ親しんだ銚子駅への入線もこの日が最後となった。ちょっと影が被り残念。
(仲ノ町〜銚子)
 お世話になったJR車209系、255系ともしっかり挨拶を交わした。
(銚子)
デハ1001と1002の並び デハ1001と1002の並び
 臨時列車往路1本目が仲ノ町で1001Fと並んだ。1001FのHMのとおり、共演が撮れた。
(仲ノ町)
 方向幕は「ありがとう」入りが用意された。HMは運転席下が「1994-2015ありがとう」、助士側下が「ありがとう1002」。
(仲ノ町)
デハ2040(1002) デハ2040(1002)
 これを外川側に連結して欲しかったが、銚子行の先頭に立つ。重連総括運転を行った。
(犬吠)
 2001の車内から撮ってみた。さようなら1002!
(笠上黒生)
デハ2040(1002)  2017/8に仲ノ町の車庫で1002に会うことができた。状態は芳しくなく、パンタグラフ取り付け部には亀裂が走るなどかなり劣化している。しかし屋根上には木製の点検台が置かれ、先にも塗装や部品取付の作業台が置かれるなど、もしかして?を予想したい部分もあるのだが。報告幕は白幕となり、運転席の窓には「事業車」と貼ってある。
(仲ノ町)
2000形2001F
デハ702と2000形 元京王2010形(伊予鉄道800形)
 ペンキ塗り立ての2001。しかし京王線でお馴染みだったこの色に戻るとは・・・・
(仲ノ町車庫にて、許可を得て撮影)
 2051。元2010形。やはり仕切扉は外された。
(仲ノ町車庫にて、許可を得て撮影)
2001 2001
 2001。もうこんなに汚れていました。
(銚子)
 あじさいと共に。
(本銚子)
2001 2001
 そろそろ塗装し直しですかねぇ?
(仲ノ町)
 2015/1/10。綺麗になっていました。
(銚子)
2001 2001
 台車も綺麗。検査したばかりのようです。
(観音〜仲ノ町)
 イベントでなくてもこのぐらい乗ってくれるといいのですが。
(犬吠)
2501 2501
 2501。この顔にこの色はやはり違和感があります。
(銚子)
 銚子に向かう2501。上部が尾灯のようだ。
(観音〜仲ノ町)
2501 2001
 坂を上ってくる2501。
(犬吠)
 銚子駅で発車を待つ2001。
2501 2001
 ワンマン表示が以前と変更になった。
(銚子)
 お化け電車として活躍中の2001。ヘッドマーク付。既に幽霊乗務員が待機(笑)。
(仲ノ町)
2001 2501
 「貸切」幕だった。
(仲ノ町)
 お化け電車として活躍中の2501。
(仲ノ町)
2000形2002F
元京王2010形(伊予鉄道800形) 元京王2010形(伊予鉄道800形)
 笠上黒生駅に留置されていたもう1本の編成2502。まだ伊予カラーのまま。こちらも京王線でお馴染みだった顔だ。  貧乏をトリ像と共に。笠上黒生駅にて。
元京王2010形(伊予鉄道800形) デハ1002と2002
 反対側からも撮影。2002。果たしてどういうカラーになりますことやら・・・・エアコンは使用するのか?
【補足】エアコンは使用されていないようです。
 私の機材ではこれが限界。あじさいをバックにツーショット。1002と2002。
(仲ノ町)
2002 2002
 この日は車庫でお休みしていた2002。銚子イオン塗装。
(仲ノ町)
 2002は事故で2015/1現在休車中。銚子側の先頭のみ、銚子電鉄色に塗り替えられていた。
2002 2502
 早期の復活を期待したいが・・・・
(仲ノ町)
 2502。こちらは貫通型の顔。
(仲ノ町)
2002 2502
 銚電塗装に変更された2002。
(犬吠)
 左の草の向こうにヒマワリ畑があったようだ。駅のホームに入れば良かった。残念!来年は・・・・
(犬吠)
2502 2502
 外川へ向かう2502。
(犬吠)
 海をバックに銚子へ向かう2502。
(犬吠付近)
2502 2002
 交換駅髪毛黒生・・・・もといっ笠上黒生駅に入る。
(笠上黒生)
 笠上黒生駅に到着。上り列車を待つ。
(笠上黒生)
2002と3001の交換 2502
 上り列車が到着して並ぶ。駅員がタブレットを上り列車乗務員に渡す。
(笠上黒生)
 朝の運用を終えて仲ノ町に入庫。検査中。
(仲ノ町)
2502  検査を終えて乗務員室の扉が閉められた。ヘッドライトの塗装も落ちているんですね。
(仲ノ町)
3000形3001F
3501 3001
 3001を先頭に外川へ向かう。
(犬吠)
 今回は銚子方3001も貫通型の顔である。
(犬吠)
3001 3501
 側面に「澪つくし号」と書いてあった。
(犬吠)
 有名な海鹿島のお立ち台に向かって下り坂を下りてくる3001。
(犬吠付近)
3501 3001
 海をバックに外川へ向かう。左側の駅は君ヶ浜。
(犬吠付近)
 2002と並ぶ。タブレット交換中。
(笠上黒生)
3001 3501
 ほんのちょっとだけ複線気分。
(笠上黒生)
 銚子へ向かう。
(笠上黒生)
デキ3 
デキ3 デキ3
 銚子電気鉄道が所有する唯一の電気機関車デキ3。1922年ドイツのアルゲマイネ社で製造。狭軌用の電気機関車では現役最古参。宇部の方から譲渡され、1941年からヤマサ醤油の工場へ材料を運んでいた。1984年貨物営業廃止で引退。しかし仲ノ町で動態保存されている。本線の走行は不可。  仲ノ町車庫の主デキ3.パンタグラフが何と左の写真と変わっていた。
デキ3 デキ3
 動くことはないが、たまにパンタグラフが上がることがあるらしい。見てみたい。
(仲ノ町車庫)
 デキ3も塗り替えられたようです。
(仲ノ町車庫)
デキ3 デキ3
 車庫で休憩するデキ3。後ろでは2502が修理中でした。
(仲ノ町車庫)
 1001Fが後ろに見えます。
(仲ノ町車庫)
デキ3 デキ3
 デキ3。一時期市川市の現在産業科学館に貸し出された。2017/8現在、ヒューゲルと前照灯が外されたまま。ただ脇に整備台が置いてあるので、整備中か。
(仲ノ町)
 デキ3が再び動くのを見てみたいですね。
(仲ノ町)
引退 澪つくし号ユ101 
澪つくし号 澪つくし号
 ユ101。ワム80000形を改造して1985年に登場した遊覧客車。NHKの連続テレビ小説「澪つくし」にちなんでいる。2007年以後保安基準の問題で運転されていない。この日は外川に留置してあった。  笠上黒生駅には3番線があります。架線も引いてあり、その気になればここで追い越しや折り返しもできそうですが、代々300形が放置されていたり、運用前の2000形を留置したりと、ただの留置線と化しています。今は草ボウボウなんですが、お、お前は?!
(笠上黒生)
澪つくし号ユ101  
澪つくし号
 何と澪つくし号は外川から移動していました。車内照明がぶら下がり、かなりひどい状態になっていました。
(笠上黒生)
 
仲ノ町車庫
仲ノ町 仲ノ町
 元2010形用の台車でしょうか?取り外された仕切扉もあります。
車庫
 仲ノ町車庫の掲示。面白いですね。
車庫
仲ノ町 澪つくし号の台車
 検修庫。道具が所狭しと並んでいました。  この台車は何だろう?
仲ノ町 仲ノ町
 こちらも老朽化が進みました。いっぱつ塗り直して欲しいです。  事務所の扉も要らないのでしょうか?仮設の徐行標識、解除標識もありました。
仲ノ町 仲ノ町
 自動販売機が撤去され、何らか建設中という雰囲気です。  銚子電鉄本社。仲ノ町にある。
犬吠駅
犬吠駅 犬吠駅
 犬吠駅で売店で使われている昔の車両(デハ501)。現在は残念ながら解体されてしまった。  詳しいことはわからないが、相鉄のモニ2022。休憩所として使われていた。この日は中に入れず。こちらも解体されてしまった。
犬吠駅  ヒマワリがこっちを向いていたら、ヒマワリの後ろを走る電車を撮りたかったのだが・・・・
(犬吠付近)
笠上黒生駅
笠上黒生駅 元京王2010形(伊予鉄道800形)
 笠上黒生駅の時刻表。意外と見やすい。  貧乏をトリ像。営業運転に入る前の2000形留置をバックに。
笠上黒生駅 笠上黒生駅
 ネーミングライツにより「髪毛黒生」駅という駅名標が出ている。こちらは下りホームバージョン。
(笠上黒生)
 こちらは上りホームバージョン。
(笠上黒生)
笠上黒生駅 笠上黒生駅
 こちらが本物(笑)。
(笠上黒生)
 貧乏をトリ像。オレの貧乏もトリ除いて欲しい。
(笠上黒生)